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2018.02.14(水)検索エンジン 医療・健康の表示改変 良質サイト不利益も

インターネットの検索エンジンで国内9割以上のシェアを占めるグーグルが昨年12月、医療や健康に関する検索表示を大幅に改変した。IT大手DeNAが、真偽の怪しい記事や他サイトからの盗用記事を大量に掲載していたとして運営サイト「WELQ(ウェルク)」を閉鎖したのは2016年11月。改変はこれを受けたものとみられ、前例のない規模だ。具体的にどう変わったのか専門家に聞いた。【大村健一】

改変についてグーグルは「医療機関などからの信頼できる情報が上位に表示されやすくなる」などとし、日に数百万件以上という医療・健康分野の日本語検索で「約60%に影響する」と説明する。検索表示順位は200以上のアルゴリズム(計算式)の組み合わせで決め、詳細は明かさない。

サイトを検索上位に導く「検索エンジン最適化」の手法を企業に指南する辻正浩さん(43)は「ここまで劇的に変わった例はない」と驚く。「大腸がん」「糖尿病」「頭痛」「しびれ」など計1879の病名や症状について辻さんは検索結果を時系列で分析。短期間に大量の記事を出すウェルク類似のネットメディアや、ネットユーザー同士がやり取りする「Yahoo!知恵袋」のような正確性を担保できないサイトが表示されにくくなったという。これに対し、厚生労働省やNHKのサイトが上位に出やすくなった。

例えば「がん」「鳥」を組み合わせた検索結果にはほぼ影響がないなど、関連性の低い分野は改変から外すきめ細かな計算式を採用したようだ。とはいえ改変の副作用なのか、医師の関与で記事の質を保つ小規模の良質サイトなどは表示されにくくなった。グーグルは昨年2月にも改変を実施したが、辻さんは「『末期がん 完治』などの検索で高額の漢方薬を売る悪質サイトが目立つなど問題が目についていた」と言う。

グーグルは医療情報を発信する医師らに「一般利用者の検索内容を考慮してほしい」と呼びかけている。例えば一般利用者はがんについて「完治」で検索するが、医療関係者は「寛解(かんかい)」という難しい用語をよく使う。悪質サイトはそのギャップに注目し、記事に「完治」を交ぜ込む。医師らも分かりやすい表現が求められている。「グーグルはネット空間の規制を本来好まない。それでも今回、一部の良質なサイトの不利益を承知で大なたを振るった。今後は情報提供側の工夫が重要だ」(辻さん)

一方、グーグルの検索エンジンに独自の計算式を加え結果を表示する「ヤフー検索」も、1月30日から国立がん研究センターと連携し、がんについてのスマートフォン向け検索で同センターの情報を優先表示する改変を行った。

<毎日新聞>
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